🤢 胃腸炎について
腹痛・下痢・嘔吐でお悩みではありませんか?
胃腸炎は、ウイルスや細菌によって引き起こされる
身近な病気です。
今回は、胃腸炎の種類、症状、予防法、治療法まで
医師が詳しく解説します。
📋 目次
胃腸炎とは?
胃腸炎とは、胃や腸の粘膜に炎症が起こることにより、以下のような症状を引き起こす病気です。
🤢 主な症状
- 腹痛
- 吐き気・嘔吐
- 下痢
- 発熱
- 食欲不振・倦怠感
📌 2つの主な分類
胃腸炎は、大きく以下の2つに分けられます。
- 感染性胃腸炎:ウイルスや細菌、寄生虫などの病原体による「感染」が原因で発症。冬季に流行傾向が強まります。
- 非感染性胃腸炎:ストレス、薬剤、食物アレルギーなどが原因。
本記事では、特に流行しやすい感染性胃腸炎について詳しく解説します。
⚠️ 重症化リスクが高い方
「お腹が痛い」「下痢が続く」「嘔吐が治らない」場合は、特に乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方では脱水症状や重症化のリスクが高まります。
感染性胃腸炎の中でもウイルス性は非常に強い感染力があり、家庭・学校・職場などで一気に広がることが多いため、早期の予防・対策が重要です。
胃腸炎の種類(ウイルス性・細菌性・寄生虫性)
感染性胃腸炎の代表的な原因には、以下の3つがあります。
🦠 ウイルス性胃腸炎
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどが代表的です。
特にノロウイルスは強い感染力を持ち、冬季(11月〜3月)に流行します。
📌 主な特徴
- 激しい嘔吐と下痢
- 潜伏期間:1~2日
- 抗生物質は効果がない
- 経口感染・接触感染・飛沫感染で拡がる
🔬 細菌性胃腸炎
サルモネラ菌、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌(O157)などが主な原因菌です。
これらは主に汚染された食品や水を介して感染します。
O157など一部は重症化や合併症(溶血性尿毒症症候群)に注意が必要です。
📌 主な特徴
- 高熱・血便を伴うことがある
- 潜伏期間:数時間~数日
- 一部の細菌には抗生物質が有効
- 夏季に多い(食中毒)
🐛 寄生虫性胃腸炎
赤痢アメーバ、アニサキス、ジアルジア(ランブル鞭毛虫)などが挙げられます。
📌 主な特徴
- 赤痢アメーバ:海外渡航歴がある人や、男性同性愛者、免疫力低下(HIV感染者など)でリスクが高い
- アニサキス:魚介類の生食によって感染。激しい腹痛が特徴
- ジアルジア:汚染された水や食品から感染
💡 画像挿入推奨箇所①
ここに「ウイルス性・細菌性・寄生虫性の比較イラスト」または「主な病原体のイメージ図」を挿入すると視認性が向上します。
ウイルス性と細菌性の違い
感染性胃腸炎は、主に「ウイルス性」と「細菌性」に分けて特徴を比較できます。
📊 ウイルス性と細菌性の比較表
| 項目 | ウイルス性胃腸炎 | 細菌性胃腸炎 |
|---|---|---|
| 主な病原体 | ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス | サルモネラ菌、カンピロバクター、O157 |
| 流行時期 | 冬季(11月〜3月) | 夏季(6月〜9月) |
| 潜伏期間 | 1~2日 | 数時間~数日 |
| 主な症状 | 激しい嘔吐、水様性下痢 | 高熱、血便、腹痛 |
| 感染経路 | 経口感染、接触感染、飛沫感染 | 汚染された食品・水 |
| 抗生物質の効果 | ❌ 効果なし | ⭕ 一部の細菌に有効 |
| 特徴 | 非常に強い感染力、家庭・学校で集団発生 | 食中毒として発生、重症化の可能性 |
感染性胃腸炎の主な症状
原因となる病原体や個人の免疫力によって症状の現れ方・重症度は異なりますが、代表的な症状は以下の通りです。
🤢 代表的な症状
- 腹痛:みぞおちや下腹部の鈍い痛み、差し込むような痛みなど多様です。
- 下痢:水様性から血便を伴うものまで症状はさまざまです。
- 吐き気・嘔吐:発症初期に多く、特にウイルス性胃腸炎で顕著です。
- 発熱:細菌性胃腸炎では高熱を伴う場合があります。
- 食欲不振・倦怠感:全身のだるさや食欲低下が続くことがあります。
🦠 病原体別の症状の特徴
- ノロウイルス:激しい嘔吐と下痢
- ロタウイルス:水様性下痢・脱水(特に乳幼児)
- 細菌性胃腸炎:高熱・血便を伴うことが特徴
⚠️ 特に注意が必要な方
特に乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方は脱水症状や重症化リスクが高いため、早めの対応・受診が重要です。

感染性胃腸炎の治療法と薬の選択肢
感染性胃腸炎の治療は、原因や症状に応じて行われますが、基本は「対症療法」と「水分・電解質補給」です。
🏥 4つの治療アプローチ
💧 ① 水分・電解質補給
下痢や嘔吐で失われた水分・ミネラルを、経口補水液やスポーツドリンクでこまめに補いましょう。
乳幼児・高齢者は特に脱水リスクが高いため注意が必要です。
📌 水分補給のポイント
- 少量ずつ頻繁に飲む
- 冷たすぎる飲み物は避ける
- OS-1などの経口補水液が理想的
- お茶や水だけでは電解質が不足
💊 ② 対症療法(薬物療法)
吐き気止め(制吐剤)、整腸剤、必要に応じて解熱剤・鎮痛剤を用います。
⚠️ 注意
ウイルス性胃腸炎の場合、抗生物質は効果がありません。むやみに抗生物質を使用すると、腸内細菌のバランスを崩す可能性があります。
下痢止めの使用も、病原体の排出を妨げることがあるため、医師の判断が重要です。
🍚 ③ 食事管理
消化の良い食事(おかゆ・うどん・白身魚など)を少量ずつ摂取し、脂っこい・刺激の強いものは控えましょう。
体調に合わせて無理せず休養をとることが大切です。
✅ おすすめの食事
- おかゆ(白粥)
- うどん(やわらかめ)
- 白身魚
- バナナ
- りんごのすりおろし
❌ 避けるべき食事
- 脂っこい食事
- 香辛料の強いもの
- アルコール
- カフェイン
- 冷たいもの
😴 ④ 安静・休養
十分な睡眠と休息を心がけ、体力回復に努めましょう。
🏥 医療機関の受診が必要な場合
以下の症状がある場合は、速やかにクリニックを受診し、点滴や適切な治療を受けてください。
- 高熱(38.5℃以上)
- 血便
- 水分が取れない
- 重い脱水症状(尿が出ない、意識がもうろうとする)
- 症状の長期化(3日以上続く下痢・嘔吐)
⚠️ 市販薬の使用について
市販薬の自己判断使用は避けましょう。特に下痢止めは、病原体の排出を妨げることがあります。医師に相談してから使用してください。
感染拡大・流行を防ぐためにできること
胃腸炎の予防には、家庭や職場でできる基本行動の徹底が欠かせません。
以下の点を意識しましょう。
✅ 5つの予防対策
👐 ① 手洗いの徹底
トイレ後・食事前・調理前後は、石鹸と流水でしっかり手を洗いましょう。
ノロウイルスなどはアルコール消毒のみでは不十分です。
📌 正しい手洗いの手順
- 石鹸をよく泡立てる
- 手のひら、手の甲、指の間、爪の間、手首まで洗う
- 流水で30秒以上すすぐ
- 清潔なタオルで拭く
🍖 ② 食品の衛生管理と加熱
肉・魚・卵などは中心部まで十分に加熱し、生食は避けましょう。
生野菜は流水でよく洗い、調理器具も清潔に保ちます。
カキなどの二枚貝も中心部まで加熱しましょう。
📌 加熱の目安
- 肉・魚:中心温度75℃以上で1分以上
- 二枚貝:中心温度85〜90℃で90秒以上
- 卵:しっかり火を通す(半熟は避ける)
🧤 ③ 感染者との接触回避・適切な消毒
感染者の嘔吐物・便処理時は手袋・マスクを着用し、ペーパータオルで拭き取り後、次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。
⚠️ 嘔吐物・便の処理方法
- 手袋・マスク・エプロンを着用
- ペーパータオルで外側から内側へ拭き取る
- 次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)で消毒
- 使用した手袋・タオルはビニール袋に密閉して廃棄
- 処理後は石鹸で手洗い
🏠 ④ 環境の衛生・換気
トイレ・洗面所などのこまめな清掃・消毒、室内換気を心がけましょう。
📌 消毒のポイント
- ドアノブ、トイレのレバー、蛇口などをこまめに消毒
- タオルは共用しない
- 1日数回の換気
💉 ⑤ ワクチン接種
乳幼児のロタウイルス胃腸炎は、ワクチン接種(生後6週〜14週6日までの初回)が推奨されています。
📌 ロタウイルスワクチンについて
- 経口接種(飲むワクチン)
- 2回または3回接種(ワクチンの種類による)
- 2020年10月より定期接種化
- 重症化予防に有効

よくあるご質問(FAQ)
胃腸炎についてよくあるご質問にお答えします
Q1. 胃腸炎は何日で治りますか?
A. ウイルス性胃腸炎の場合、通常1~3日程度で症状が軽快します。
細菌性胃腸炎は原因菌により異なりますが、数日~1週間程度かかることがあります。
症状が3日以上続く場合や、症状が悪化する場合は医療機関を受診してください。
Q2. ノロウイルスはいつまで感染力がありますか?
A. ノロウイルスは、症状が治まった後も1週間~1ヶ月程度は便からウイルスが排出されることがあります。
症状が回復しても、しばらくは手洗いの徹底やトイレ後の消毒を続けることが大切です。
Q3. 下痢止めは飲んでもいいですか?
A. 下痢は、体内の病原体を排出するための反応です。
むやみに下痢止めを使用すると、病原体の排出を妨げ、症状を長引かせることがあります。
自己判断での使用は避け、医師に相談してから使用してください。
Q4. 脱水症状のサインは?
A. 以下のような症状がある場合は脱水症状の可能性があります。
- 口の中が乾く
- 尿が出ない、または少量で色が濃い
- めまい・ふらつき
- 頭痛
- 皮膚の弾力がない(つまんでも戻りにくい)
- 意識がもうろうとする
このような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診し、点滴などの治療を受けてください。
Q5. 仕事・学校はいつから復帰できますか?
A. ノロウイルス胃腸炎の場合、法律上の出席停止期間はありませんが、症状が治まってから24~48時間後の復帰が推奨されます。
職場・学校の規定に従い、医師の診断を受けてから復帰しましょう。
食品を扱う仕事の場合は、特に慎重な対応が必要です。
まとめ
🤢 胃腸炎は予防と早期対応が重要
胃腸炎は、胃や腸の粘膜に炎症が起こることにより、腹痛・吐き気・嘔吐・下痢・発熱などの症状を引き起こす病気です。
予防のポイント
- ✅ 手洗いの徹底(石鹸と流水で)
- ✅ 食品の衛生管理と十分な加熱
- ✅ 感染者との接触回避・適切な消毒
- ✅ 環境の衛生・換気
- ✅ 乳幼児はロタウイルスワクチン接種
治療のポイント
- 💧 水分・電解質補給(経口補水液)
- 💊 対症療法(吐き気止め、整腸剤など)
- 🍚 消化の良い食事
- 😴 十分な安静と休養
- 🏥 重症時は早めに医療機関へ
特に乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方は脱水症状や重症化リスクが高いため、早めの対応・受診が重要です。
体調不良の際は、お気軽に当院にご相談ください。
