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咽頭炎

咽頭炎とは

咽頭炎は、ウイルスや細菌が感染することで生じる喉の炎症。咽頭は、鼻から喉にかけて広がる部分で、空気や食べ物が通る通路でもあります。上咽頭・中咽頭・下咽頭に分けられ、特に上咽頭はリンパ組織で構成され、「免疫応答の場所」とも呼ばれています。急性咽頭炎は、アデノウイルスやインフルエンザウイルスの感染によって急に起こります。一方、慢性咽頭炎は急性咽頭炎が長引くことで発症します。この二つの状態が、咽頭炎の代表的なタイプと言えるでしょう。

咽頭炎の原因・メカニズム

原因①:ウイルス・細菌感染

咽頭炎になる原因には、ウイルスと細菌の2種類があります。ウイルス感染の代表的なものとして、アデノウイルスやインフルエンザウイルスがあります。一方の細菌感染では、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎があります。咽頭には日常的に「溶血性連鎖球菌」や「ブドウ球菌」などの常在菌が存在し、ウイルス感染で咽頭が弱ると細菌が活動し始めて、炎症を引き起こします。さらに、ウイルス感染後には細菌感染に移行する二次性感染のリスクも考えられます。

原因②:免疫力の低下

免疫力の低下は、咽頭炎の発症リスクを高めます。免疫は自己防御システムであり、主に白血球(顆粒球とリンパ球)がその免疫力を担っています。顆粒球は細菌を処理する免疫系で、リンパ球はウイルスを処理する免疫系です。年齢の加齢や疲労、ストレス、睡眠不足などの生活習慣の乱れは、免疫力低下の原因になります。結果として、白血球のバランスが崩れ、外部から侵入するウイルスや細菌に対する抵抗力が弱まるのです。

原因③:空気の乾燥や大気

空気の乾燥や大気汚染なども咽頭炎の原因となります。喉が乾燥すると、ウイルスや細菌が喉から体内へ侵入しやすくなります。刺激性のガスやPM2.5、黄砂などの大気汚染物質も、咽頭がアレルギー反応を引き起こし、咽頭炎を発症させる原因になりえます。特に冬季はエアコンの使用により室内の空気が乾燥しやすくなるため、注意しましょう。

原因④:喫煙週間

喫煙習慣も咽頭炎の原因になります。タバコの煙には200種類以上の有害物質が含まれ、その中でもタールは健康に大きな被害をもたらします。喫煙により吸引されたタールは咽頭や声帯を刺激し、炎症の原因になります。また、喫煙者の方は副流煙による周りの人への健康被害についても考えなければいけません。受動喫煙は、喫煙者以外の人がタールを吸い込んだ場合でも、咽頭炎の発症リスクは高まるでしょう。そのため、場所やタイミングなどを十分考えた上で喫煙することをオススメします。

咽頭炎の症状

咽頭炎の代表的な症状

咽頭炎の主な症状は以下の通りです。
・喉の痛みや違和感・乾燥感
・声枯れや咳
・後鼻漏(鼻水がのどにたれるような症)
・痰が絡む
・首のリンパ節の腫れ
・発熱
・頭痛
・関節痛
・腹痛
・めまい
・倦怠感
・耳のつまり
・いちご舌(舌が赤くなる)
症状の種類や程度は人それぞれ異なります。通常、喉の痛みは発症から2〜3日でピークを迎え、経過とともに徐々に改善します。発症から1週間程度で完治し、症状が2週間以上続くことは稀でしょう。

咽頭炎を予防し、悪化させないためには?

予防法①:マスクの着用

原因菌やウイルスの体内への侵入リスクを減らすために、マスクの着用がオススメです。マスクを着用すると、感染者の咳やくしゃみを介した感染リスクを軽減できます。ご自身が咽頭炎であっても、マスクの着用は感染拡大を防ぐ有効的な予防行動とされています。厚生労働省は不織布マスクの推奨を行っており、東京大学医科学研究所による研究によると、マスクの着用でウイルス感染症が「約20〜30%」も防げると分かっています。また、理化学研究所の調査によれば、吸い込む側が不織布マスクをした場合、50%程度(布 マスクの場合80%程度)までウィルス量を抑えられたことが確認されています。簡単な手段で感染症の媒介を予防するため、マスクの着用は有効な対策と言えます。

予防法②:手洗い・手指消毒・うがい

菌やウイルスを持ち歩かないことも感染予防として効果的です。そこで手洗いや手指消毒がオススメです。例えば、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は飛沫感染や接触感染が起こりやすいため、手洗いで菌やウイルスを洗い流し、その後に消毒することで感染拡大を予防できます。接触感染の予防としては、タオルや食器を共有しないなどの対策も考えられます。また、咽頭まで侵入した菌やウイルスに対しては、イソジンうがいが有効です。咽頭に到達すると20〜30分で細胞内に侵入するため、定期的な鼻・口うがいや水分摂取などを行い、喉を洗い流しておく必要があります。

予防法③:免疫力を高める

免疫力を高める方法は、以下の通りです。
・栄養バランスの取れた食生活
・生活習慣の改善
タンパク質を取り入れると免疫機能を高められます。なぜならタンパク質は免疫細胞を作る主な成分であり、不足すると免疫力低下に直結するからです。厚生労働省によると、15〜84歳だと「体重1kgあたり0.66g」の摂取が推奨されています。タンパク質が多く含まれる代表的な食べ物として、肉や魚、卵などがあります。

咽頭炎に有効な施術・治療方法

治療法①:薬物療法

抗生物質で原因菌を死滅・除去を目指しつつ、発熱や咳などへの対症療法を行います。例えば、発熱や関節痛には消炎鎮痛薬(ロキソニンなど)、痰切の悪さには去痰薬(カルボシステインなど)が処方されます。炎症による苦痛を穏やかにするのにトローチも検討される場合もあるでしょう。

治療法②:吸入療法

吸入による治療法では、ステロイドや気管支拡張薬の使用が症状の改善に効果的です。ステロイドは副腎皮質ホルモンであり、体内の炎症を抑える優れた抗炎症作用があります。咽頭の炎症を和らげることで症状を改善し、回復がしやすくなります。また、喉の炎症によって気管支が狭まり、呼吸が苦しくなることがあります。この場合、気管支拡張薬(例: ベネトリンなど)を使って空気の通り道を広げ、呼吸の苦しさを和らげます。さらに、吸入療法を行うことで喉を加湿し、乾燥を防ぐことができるため、細菌による二次性感染の予防にも役立ちます。

治療法③:EAT治療(上咽頭擦過療法)

Bスポット療法は慢性上咽頭炎に対する治療法で、消炎作用や収斂作用(タンパク質を変性させて血管を収縮させる作用)のある薬剤を患部に直接塗布します。治療はまず、ファイバースコープで上咽頭の状態を確認し、炎症部位を特定します。次に、薬剤(塩化亜鉛)をしみこませた綿棒を使って、鼻から上咽頭をこすります。治療は週1〜2回の頻度で行い、合計で10〜15回程度を目安に行います。治療効果は定期的に確認しながら進められるため、患者の状態に合わせた適切なアプローチが可能です。

治療法④:うがい

うがいの方法には「口うがい」と「鼻うがい」の2種類があります。口うがいでは、イソジン(ポビドンヨード)などのうがい薬を使用します。これにより、喉の炎症を抑えつつ、消毒を行うことで感染予防が可能です。一方で、鼻うがいは生理食塩水を用い、上咽頭の炎症の改善が期待されます。うがいにより原因菌やウイルスを洗い流し、喉の加湿効果もあるため、感染拡大予防の観点からうがいが重要です。

治療法⑤:生活習慣の改善

栄養バランスの取れた食生活や十分な睡眠時間の確保は、免疫力の維持・向上が可能です。仕事などでストレスや疲労が溜まりやすい場合は、十分な休息時間を確保することも大切です。喫煙習慣は慢性的に咽頭を刺激するため、禁煙をすることが咽頭炎の発症や悪化予防に効果的です。喉の乾燥はウイルスや細菌の侵入を招きやすくなるため、部屋の加湿やエアコンの調整もオススメです。口呼吸の方は睡眠中にマスクを使用することで喉の乾燥を防げます。また、感染予防の観点からも普段からうがい習慣をもつのも有効な手段でしょう。これらの生活習慣を整えることで、咽頭炎の予防と免疫力の向上につながります。

咽頭炎治療のポイント

ポイント①:早めに受診する

代表的な初期症状として、発症後から2〜3日続く喉の痛みがあります。早期に治療を始めることで、最小限の症状にとどまり、重症化を防げるでしょう。重症化すると、高熱や嚥下痛(飲み込みの際の痛み)などが現れ、副鼻腔炎や喉頭蓋周囲膿瘍などの合併症のリスクもありますので、十分な注意が必要です。早めの対応が重要なので、症状がで始めたタイミングで早めの受診をオススメします。

ポイント②:処方通りに内服する

咽頭炎の原因となる細菌に対しては、抗生物質が処方されます。抗生物質は、処方分を飲み切ることを前提に処方されています。途中で飲まなくなった場合、残った細菌が再び増殖して、再燃するリスクがあるからです。再燃すると以前よりも症状が強く出るケースもあるため注意しましょう。また、退薬したり、処方通りに内服しなかったりすると、薬に対する抵抗性を示す薬剤耐性菌の原因にもなります。薬剤耐性菌が生じると、抗生物質の効果が弱まります。ただし、副作用が出現した場合は、医師に相談し中止する場合もあります。

咽頭炎の施術の流れ

治療の流れ

咽頭炎の治療の流れは、以下の通りです。
・抗生剤や消炎鎮痛薬、吸入療法による対症療法
・上咽頭炎の場合はEAT治療
対症療法だけで症状が改善される場合は、少なくとも2週間以内に完治します。EAT治療の場合は、週1回の施術を約10〜15回行うため、3〜4か月かかるでしょう。

咽頭炎のよくあるご質問

Q質問①:咽頭炎は人にうつりますか?

A咽頭炎の原因となるウイルスや細菌は、咳やくしゃみなどで周りの人へ感染することがあります。これを飛沫感染と呼びます。また、物を介して感染する接触感染のリスクも考慮して、できる限り食器やタオルなどの共有は控えましょう。また、感染者側になった場合は、人にうつさないためにも、マスクの着用や手洗い・うがいをして、感染拡大に努めることが重要です。

Q質問②:咽頭炎を放っておくとどうなりますか?

Aただの風邪だと思い、咽頭炎を放っておくと、咽頭以外の部分にも炎症が広がります。その結果、副鼻腔炎や気管支喘息の悪化などが併発するリスクがあります。中耳まで炎症が広がると、耳の痛みや聴力の低下など中耳炎の原因にもなるでしょう。また、溶連菌などの細菌感染が原因で咽頭炎になっている場合は、リウマチ熱や喉頭蓋周囲膿瘍を合併するリスクもあります。この場合、のどの腫れや疼痛、呼吸困難の症状が現れるので注意が必要です。特に免疫力が低下した状態や、重度の咽頭炎になっている方は、これらの合併症になるリスクが高いでしょう。

Q質問③:EAT療法(Bスポット療法)は保険適応ですか?

Aはい、保険適応ですのでご安心ください。また、年齢制限などもありませんので、ご安心ください。
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