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アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎とは

アレルギー性皮膚炎(アトピー性皮膚炎)とは、アレルギー反応を起こしやすい体質の人や皮膚のバリア機能が低下している人に見られる皮膚の炎症です。主な症状には湿疹とかゆみがあり、これらの症状は改善と悪化を繰り返すことが多いです。特に子供の頃に発症する傾向にあり、多くの場合、成長に伴い症状は自然と軽減していきます。先進国では小児や青年の約20%、成人でも1~3%の人がこの状態に悩まされていると言われています。また、アレルギー性皮膚炎を引き起こす主な要因は「体質要因」と「環境要因」に分類されます。

アレルギー性皮膚炎の原因・メカニズム

原因①:アトピー素因(体質要因)

アレルギー性皮膚炎(アレルギー性皮膚炎)を引き起こす体質的要因として、アトピー素因が挙げられます。アトピー素因は以下の特徴に該当します。
・家族歴にアレルギー疾患が見られる
・自身がアトピー性皮膚炎以外のアレルギー疾患(気管支喘息やアレルギー性鼻炎、結膜炎など)の既往歴がある
・IgE抗体を産生しやすい体質である
これらの条件を満たす人は、アレルギー性皮膚炎にかかりやすいとされています。

原因②:バリア機能の低下(体質要因)

アレルギー性皮膚炎の主要な原因の一つに、皮膚のバリア機能の低下があります。バリア機能の低下は、皮膚が外部からの刺激物質やアレルゲンに対して脆弱になることを意味し、結果として炎症を引き起こしやすくなります。反対に、正常なバリア機能を持つ皮膚は、外部の細菌や刺激物の侵入を効果的に防ぐことが可能です。また、皮膚のバリア機能は、皮膚を掻く行為や汗、使用する石鹸や化粧品などの外部要因によっても低下すると考えられています。

原因③:アレルゲン(環境要因)

皮膚の内部に入り込み、炎症・かゆみを発症させる原因物質がアレルゲンです。アレルゲンには様々な種類があり、食物、ハウスダストダニ、ホコリ、カビ、花粉、動物の毛やフケなどが含まれます。ご自身のアレルギーを特定したい場合は、クリニック・病院にて検査(IgE抗体検査など)を実施する必要があります。

アトピー性皮膚炎を悪化させる要因

要因①:乾燥・汗

アレルギー性皮膚炎を悪化させないためには、皮膚の乾燥や汗のケアが重要です。皮膚が乾燥するとそのバリア機能が低下し、外部からの刺激や細菌の侵入を許しやすくなります。これは、皮膚が傷つきやすくなることを意味し、傷口からの感染症発症のリスクを高めます。また、季節の変わり目やエアコンの使用が多くなる冬場など、乾燥肌に特に注意が必要な時期もあります。一方で、汗は皮膚のかゆみを誘発します。特に発汗後に適切なケアを怠ると、アレルギー性皮膚炎の症状を悪化させる可能性があるので、注意が必要です。

要因②:ストレス

ストレスは、アレルギー性皮膚炎の悪化要因としてよく知られています。長期にわたるストレス状態は、免疫系の機能を低下させ、アレルギー性皮膚炎の症状を引き起こすか、既存の症状を悪化させる原因となります。ストレスが高まると、自律神経のバランスが崩れ、皮膚の乾燥やかゆみなどの症状を誘発することがあります。特に成人の場合、心理的なストレスがアレルギー性皮膚炎の悪化要因であることが、厚生労働省の調査によって明らかにされています。

要因③:ハウスダストやダニ・カビ

アレルギー性皮膚炎において、ハウスダストやダニ、カビといった外的な刺激は重要なアレルゲンとなり得ます。これらのアレルゲンは接触アレルギーの原因となり、症状の悪化につながるため、生活環境を整えることが求められます。具体的には、ハウスダストやダニに対しては、定期的な掃除を心がけ、特に寝具や絨毯などダニが生息しやすい場所を清潔に保つことが大切です。また、カビの対策としては、湿気を好む性質を考慮し、梅雨の時期に除湿を行ったり、晴れた日には換気を行うといった対策が有効です。

要因④:食べ物(食品アレルギー)

アレルギー検査を通じて、特定の食品がアレルゲンであると診断された場合は気をつけましょう。アレルゲンを過剰に摂取することは、皮膚の症状を悪化させる可能性があります。代表的な食品アレルゲンには小麦、牛乳、卵などが挙げられますが、アレルゲンとなる食品は個人によって異なるため、一律にこれらがすべての人に該当するわけではありません。

要因⑤:衣類との摩擦

アレルギー性皮膚炎の悪化には、衣類との摩擦が関係していることがあります。肌に直接触れる衣類の素材や締め付けは、症状を刺激し、かゆみや赤みを引き起こす可能性があります。特に、ウールなどのチクチクとした肌触りのある繊維や、締め付けが強いゴム繊維を使用した靴下などは、皮膚に刺激を与えます。アレルギー性皮膚炎を持つ人は、繊維が柔らかく、肌触りが良いこと、そして締め付けが少ない衣類を選ぶことがおすすめです。低刺激な衣類を選択することで、皮膚の刺激を抑え、アレルギー性皮膚炎の悪化を予防することができます。

要因⑥:洗浄

皮膚に存在する皮脂は、乾燥を防ぎ、皮膚のバリア機能を維持する重要な役割を果たしています。しかし、洗浄剤の使用や過剰な洗浄により、必要な皮脂が除去されると、皮膚の乾燥が進み、バリア機能が低下します。さらに、高温(42度以上)のお湯での洗浄は、かゆみや乾燥を引き起こす原因となり得るため、温度にも注意が必要です。洗浄後は、皮膚の汚れを適度に取り除いた上で、保湿剤を使ってしっかりと潤いを与えることが大切です。これにより、皮膚のバリア機能の維持・向上を図り、アレルギー性皮膚炎の症状の悪化を防ぐことができます。

要因⑦:感染症

アレルギー性皮膚炎を持つ方は、感染症によって症状が再発または悪化するリスクが高まります。特に発症しやすい感染症には、とびひ(伝染性膿痂疹)、みずいぼ(伝染性軟属腫)、ヘルペス(カポジ水痘様発疹症)などがあります。これらの感染症は、皮膚のかゆみ、水ぶくれ、皮膚の破れなどを引き起こし、アトピー性皮膚炎の症状と合わさってさらに状態を悪化させることがあります。とびひは黄色ブドウ球菌によって引き起こされることが多く、皮膚を掻くなどの刺激により症状が増強される場合があります。治療には抗菌薬が用いられることもありますが、薬剤耐性菌による感染の場合、治療が困難になり長期化する可能性もあります。

アレルギー性皮膚炎の症状

アトピー性皮膚炎の代表的な症状

アレルギー性皮膚炎の代表的な症状には、強いかゆみ、皮膚の赤み、赤いブツブツ(丘疹)、ジクジクした滲出液の発生、皮膚のボロボロとした剥離、そして皮膚の硬化やゴワゴワ感が含まれます。これらの症状は、皮膚の乾燥や炎症によって悪化します。また、アレルギー性皮膚炎は体の特定の部位に好発し、顔、首、頭部、肘や膝の内側、全胸腹部、背部に多く見られます。症状は左右対称に発症することが多く、年齢によって好発部位が異なる傾向にあります。子どもでは特に顔面に、成人や高齢者では手先などに症状が現れやすいです。

アレルギー性皮膚炎に有効な施術・治療方法

治療法①:薬物療法

薬物治療法の目的は、症状の緩和や改善を図ることにあります。治療に使用される薬には、副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤、抗ヒスタミン薬、保湿剤などがあります。

副腎皮質ステロイドは、炎症を直接鎮める効果があり、アレルギー性皮膚炎の症状を軽減します。免疫抑制剤は、体の過剰な免疫反応を抑えることで、外的刺激に対する過敏反応を和らげ、症状の緩和を目指します。抗ヒスタミン薬は、痒みの原因となるヒスタミンの作用をブロックし、かゆみを軽減します。さらに、保湿剤は皮膚の乾燥を防ぎ、皮膚が傷つくのを予防するために処方されます。

これらの薬物はそれぞれ異なる作用機序を持ち、アレルギー性皮膚炎の多様な症状に対応するために、医師の指導のもとで適切に使用されます。

治療法②:紫外線療法

紫外線療法治療では、紫外線の免疫抑制作用を利用して、アレルギー反応の過剰な免疫応答を抑え、症状を改善することを目的としています。治療には、長波長の紫外線(UVA)や中波長の紫外線(UVB)が使用され、これらの紫外線が皮膚に照射されることで、免疫反応や細胞増殖の抑制が促されます。

紫外線照射前には、紫外線に対する感受性を高めるためにソラレンという薬剤が用いられることがあります。しかし、ソラレンには副作用もあり、吐き気や水疱などの症状を引き起こすことがあるため、治療を受ける際には医師との十分な相談が必要です。

治療法③:スキンケア

アレルギー性皮膚炎の管理には適切なスキンケアが不可欠です。乾燥肌やかゆみに対処するためには、保湿剤の使用が効果的です。保湿剤は皮膚の水分を保持し、バリア機能を強化することで、かゆみや炎症を軽減します。また、冷却パックの使用や定期的な爪切りも、皮膚を傷つけることなく症状を抑えるために役立ちます。小さな子どもの場合、かゆみを控えるために布手袋をはめるやガーゼを使用する方法もあります。

さらに、夏場や運動後には汗を早めに洗い流し、皮膚を清潔に保つことが重要です。汗はアレルギー性皮膚炎の症状を悪化させる可能性があるため、シャワーでさっと洗い流すとよいでしょう。また、ダニや他のアレルゲンによる慢性的な皮膚への刺激を避けるために、ポリエステル綿などダニがつきにくい素材を使用した寝具や衣類の選択もスキンケアの一環として重要です。

アレルギー性皮膚炎のよくあるご質問

Qアトピー性皮膚炎の人は化粧をしても良いでしょうか?

Aアレルギー性皮膚炎を持つ方が化粧をして良いかどうかは、症状の程度や化粧をする部位によって異なります。ただし、一般的に炎症が落ち着くまでは化粧を控えることが推奨されます。化粧品に含まれる成分や長時間の化粧持続により、皮膚への過剰な刺激となり、炎症を悪化させる可能性があります。特に、医師から処方された塗り薬を使用している場合は、化粧品との併用せずに使用場所を分けた方が良いでしょう。

Qアトピー性皮膚炎の人がしてはいけないことを教えてください。

Aアレルギー性皮膚炎の方は以下の行動は避けた方が良いでしょう。

・必要以上に強い力で掻きむしる
・入浴やシャワーの温度が極端に高い
・日差しを浴び続ける
・症状が改善していない部位に化粧をする
・不規則な生活を送る

Q石鹸やシャンプーなどおすすめのものがあれば教えてください。

Aアレルギー性皮膚炎の方にとって、肌に優しい石鹸やシャンプーの選択は重要です。余計な香料や着色料、防腐剤などが含まれていない石鹸やシャンプーなどの無添加製品がおすすめです。無添加製品は肌に低刺激であり、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させるリスクを低減します。
具体的には、pH値が9.5から10.5の間の石鹸が良いとされています。このpH範囲の石鹸は肌の自然なバリアを維持しやすく、洗い残しや洗浄後の乾燥肌のリスクを軽減することが期待できます。石鹸の形状は固形、液体、泡タイプなど個人の好みや使用感に合わせて選ぶことができ、アレルギー性皮膚炎に特化した製品でなくても、低刺激性で肌に優しいものを選べば問題ありません。
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