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接触皮膚炎(かぶれ)

接触皮膚炎(かぶれ)とは

接触皮膚炎(かぶれ)とは、さまざまな物質が皮膚に接触することにより引き起こされる炎症の一種です。この皮膚反応は、皮膚が直接触れた物質に対する身体の反応によって生じます。接触皮膚炎にはいくつかのタイプがあり、最も一般的なのが刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎です。刺激性接触皮膚炎は、皮膚が化学物質や物理的な刺激によって直接ダメージを受けることで起こります。一方、アレルギー性接触皮膚炎は、特定の物質に対する免疫系の過敏反応によって発生します。また、光接触皮膚炎など、他の形式の接触皮膚炎も存在します。

接触皮膚炎(かぶれ)の原因・メカニズム

刺激性接触皮膚炎の原因

刺激性接触皮膚炎は、強酸、強アルカリ、油、洗剤、石鹸などの刺激が強い物質に皮膚が接触することで生じる炎症です。このタイプの皮膚炎は、手湿疹の約7割を占めるとされ、日常生活で頻繁に使用される石鹸やシャンプー、化粧品などの日用品が刺激となって皮膚炎を引き起こすことがあります。特に、医療従事者、飲食店のスタッフ、美容師など、職業上、化学製品や水仕事によく触れる人々は、刺激性接触皮膚炎を発症しやすいとされています。この炎症はアレルギーとは無関係に、誰にでも起こり得るため、日々の生活において注意が必要です。

アレルギー性接触皮膚炎の原因

アレルギー性接触皮膚炎は、皮膚が特定の物質に触れた際に免疫系が反応し、炎症を引き起こすタイプの皮膚炎です。この皮膚炎は、ある物質に対して既にアレルギー反応を持つ方に発生し、触れた後4〜24時間以内に症状が現れることが多いとされていますが、反応が現れるまでに3〜4日かかる場合もあります。アレルギー性接触皮膚炎の原因物質は多岐にわたり、一般的には金属(特にニッケル)、保存剤、特定の植物(例えばツタウルシ)、ゴム製品(ラテックス含む)、香水などが挙げられます。これらの物質に対する過敏性は、個人の免疫系が特定の物質を有害と誤認識することで発生し、強いかゆみや発赤、腫れ、時には水ぶくれなどの症状を伴います。

光接触皮膚炎の原因

光接触皮膚炎は、特定の物質が皮膚に触れた後、太陽光などの光線と相互作用して発生する皮膚炎です。この条件には主に光毒性接触皮膚炎と光アレルギー性接触皮膚炎の二つの炎症があり、それぞれ異なるメカニズムによって引き起こされます。光毒性接触皮膚炎は、光にさらされた際に化学物質が皮膚で有害な反応を引き起こすことにより発生し、ケトプロフェンやスプロフェン、サンスクリーン剤など、日常的に使用される多くの物質が原因となることがあります。一方、光アレルギー性接触皮膚炎は、光照射によって特定の物質がアレルゲンとして機能し、免疫系の反応を引き起こすことで生じます。

接触皮膚炎(かぶれ)の症状

症状①:角化型手湿疹

角化型手湿疹は、手の皮膚が硬化し、細かく剥がれる症状を示すタイプの皮膚症状です。特に中年以降の男性に多く見られます。角化型手湿疹は、手の皮膚表面に細かい亀裂が生じることもあり、患者にとっては非常に不快な感覚(いたみ・かゆみ)を伴うことがあります。この種の手湿疹の原因は一般に特定が困難であり、多くの場合、長期にわたる皮膚の乾燥や慢性的な刺激など、複数の要因が組み合わさって発症すると考えられています。

症状②:進行性指掌角皮症

進行性指掌角皮症(主婦湿疹)は、水仕事や紙を扱う作業などの職業に従事している人によく見られる皮膚症状です。この症状は、手の皮脂が減少し、指に継続的に刺激が与えられることで発生します。症状としては、主に利き手の指先から始まり、皮膚の乾燥、剥離、硬化(角化)が見られ、最終的には指紋の消失に至ることもあります。重症化すると、指先や手のひらから始まった症状が全身に広がる可能性もあります。また、季節変動が症状に大きく影響し、夏場は比較的症状が軽くなる傾向にありますが、冬場には乾燥が悪化することで症状が強く出やすくなります。

症状③:貨幣状型手湿疹

貨幣状型手湿疹は、特徴的な円形または貨幣状の湿疹で、1~5cm程度の明確な境界線を持つ湿疹が皮膚上に現れます。このタイプの湿疹は、小さな水膨れやブツブツ(丘疹)を伴い、中心部は赤くじゅくじゅくし、時にはかさぶたや鱗屑(うろこ状のくず)を形成します。貨幣状型湿疹は強いかゆみを伴うため、症状を悪化させやすくなります。この湿疹は、腕や脚、お腹周辺など特定の部位に多く現れ、特に冬場に発症することが多いです。かゆみの強さには波があり、時には症状が一時的に改善したかのように見えても再発し、治療が長期化することがあります。

症状④:汗疱型手湿疹(異汗性湿疹)

汗疱型手湿疹(異汗性湿疹)とは、汗をかきやすい方(多汗症)に見受けられ、手のひらや足の裏、指の間に起こるブツブツ・水膨れといった皮膚疾患です。1〜2mm程度の小さな水膨れが形成され、しばしば痒みや痛みを伴うことが特徴です。異汗性湿疹は多くの場合、その発症原因を特定することが困難です。汗を多くかくことが症状の一因と考えられており、温度の上昇や身体活動の増加によって汗をかくことが、小さな水膨れの形成を促しているかもしれません。また、春から夏にかけて汗をかきやすい季節に発症しやすい傾向があります。

症状⑤:乾燥・亀裂型手湿疹

乾燥・亀裂型手湿疹は、特に手のひらや手指に見られる、深刻な乾燥と亀裂が特徴の皮膚状態です。このタイプの手湿疹は、皮膚のバリア機能の低下によって引き起こされると考えられており、寒い季節や乾燥した環境にさらされることで症状が悪化する傾向があります。乾燥・亀裂型手湿疹の場合、他の手湿疹の形態に見られる水ぶくれの形成は見られません。代わりに、皮膚の乾燥が進行し、深い亀裂や割れ目が生じ、これが強い痛みや不快感を引き起こすことがあります。冬場には、低湿度と寒さがこれらの症状をさらに悪化させるため、保湿剤の使用や保護手袋の着用など、適切な予防策とケアが特に重要になります。

接触皮膚炎(かぶれ)を予防し、悪化させないためには?

原因物質をすぐに取り除く

接触皮膚炎の対策では、原因物質を早期に取り除くことが重要です。皮膚が刺激物やアレルゲンに触れた場合、迅速に石鹸と水を使って洗い流すことで、炎症の発生を最小限に抑えることが可能です。さらに、接触を避けるためには、手袋や保護服のような保護用具の着用が効果的です。これにより、肌が直接原因物質に触れることを防ぐことができます。また、特定の物質に対しては、バリアクリームのような保護用クリームを使用することも有効です。これらのクリームは、ツタウルシの樹液やエポキシ樹脂など、特定の刺激物質から肌を保護するのに役立ちます。

患部に刺激を与えない

接触皮膚炎に伴う強いかゆみは、非常に不快な症状の一つですが、患部を手で触ったり掻いたりすることは避けるべきです。掻くことで症状が悪化し、さらに強いかゆみを引き起こす可能性があります。また、掻き傷から菌が侵入し、感染症を引き起こすリスクも高まります。かゆみを感じる場合は、冷たいガーゼやクールパックを患部に当てることで、一時的にかゆみを和らげることができます。この冷却効果は、かゆみの感覚を鎮め、不快感を軽減させるための安全な方法です。

接触皮膚炎(かぶれ)に有効な施術・治療方法

治療方法は以下の通りです。

・ステロイドの外用薬:
接触皮膚炎では、ステロイドの軟膏を炎症箇所に毎日2~3回塗るのが一般的な方法です。
ステロイド軟膏は皮膚で生じている湿疹や炎症を抑える効果が期待できます。ただ、ステロイド軟膏の使用によって、湿疹の原因が取り除ける訳ではない点には注意が必要です。

・症状によっては原因特定のため、パッチテストを実施:
接触皮膚炎の原因が特定できない場合は、パッチテストを実施します。
パッチテストとは、一定量のハプテン(アレルゲン)を皮膚に吸収させることで、アレルギー反応が生じるかどうかを検査します。
症状が改善されない場合は、早めの検査を実施することが重要です。

接触皮膚炎(かぶれ)のよくあるご質問

Qステロイドを使用する際の注意点は?

Aステロイド薬の使用は、接触皮膚炎の治療において効果的な手段の一つですが、適切な使用方法を理解し、注意することが重要です。ステロイド薬は、皮膚の薄い部位や吸収率が高い箇所に使用する際には特に注意が必要です。顔や陰部、首などの皮膚が薄い部位では、薬剤が体内に吸収されやすく、副作用のリスクが高まります。また、ステロイドを誤って使用した場合、細菌やウィルスによる感染症のリスクが高まることがありますし、皮膚が赤くなるなどの副作用を引き起こす可能性もあります。ステロイド薬を使用する際には、医師の指示に従い、用量や使用する部位を正確に守ることが大切です。

Q接触皮膚炎は悪化するとどうなるか?

A接触皮膚炎が悪化すると、皮膚の状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。初期段階では軽度の赤みやかゆみが見られることが多いですが、治療を受けずに放置すると、湿疹の箇所が悪化し、水膨れやただれが生じることがあります。これらの水膨れが破れると、傷口から細菌が侵入しやすくなり、感染症を引き起こすリスクが高まります。感染が進行すると、膿を伴う炎症や、さらには発熱などの全身症状を引き起こすこともあります。

Q接触皮膚炎は完治できるか?

A接触皮膚炎を引き起こす原因を特定することができれば、根治できる炎症です。
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