CO2レーザー（Edge ONE）は、いぼやホクロ、ニキビ跡や妊娠線など、様々な肌の悩みを改善する美容医療機器です。CO2（炭酸ガス）を使用した遠赤外線由来の気体レーザーを照射して施術します。
CO2は水に吸収されやすい性質があり、いぼやホクロなどに照射すると内部の水分に反応して熱エネルギーが発生します。この熱エネルギーにより、いぼやホクロが瞬間的に蒸発して取り除かれる仕組みです。従来のフラクショナルレーザー施術器よりも短いパルス幅（80μs〜1000μs）かつ豊富な照射パターンで照射することで、痛みや腫れ、施術後の苦痛を軽減できるメリットもあります。
照射時の痛みや照射後の出血もほぼありません。
Edge ONEは最新式のCO2レーザーで、従来のフラクショナルレーザー施術器に比べて照射時の痛みや出血を抑えられます。
その理由は、以下の2つです。
・照射範囲を細かく限定できる
・皮膚の深い部分にまでレーザー光線を届けることができる
照射範囲が「120μm～800μm」程度の極めて狭い範囲にまで限定でき、健康的なお肌は活かしつつ、気になる部分だけピンポイントに施術できます。照射時に組織周辺の血液は瞬間に凝固させるため、出血もほとんどなく安全性も確保されています。照射範囲が狭いため、その分痛みを感じにくく、周囲の健康な皮膚の影響やダメージも抑えられます。
また、通常モードや従来のフラクショナルレーザー施術器にに比べて、真皮（皮膚の深い部分）へ深く・早く・より高いエネルギーを届けられます。加えて、従来のフラクショナルレーザー施術器は痛みに対して麻酔をしていたが、CO2レーザーはモードの改善により麻酔なしでも施術できるまで発展しました。
Edge Pluseモードと呼ばれる複数の波のレーザーエネルギーを組み合わせて施術できるため、様々な皮膚治療や美容目的の施術ができます。
例えば、以下の症状が挙げられます。
・イボやほくろ
・シミ・くすみ
・ニキビ・ニキビ跡
・肌のたるみ
・シワ・小ジワ
・キメ毛穴の開き
・アクロコルドン（首の水イボ）
・妊娠線
・肉われ肌のハリ
・毛孔性苔癬
・稗粒腫、汗管腫（目の下のプツプツ）
施術できる症状が多岐にわたり、基本的には全身で使用できるため、様々なお肌の悩みを総合的に改善できます。
CO2レーザーによる施術はおよそ10〜30分であり、メスや電気メスを使う施術よりも短時間に行えます。従来のフラクショナルレーザーは麻酔を使用して施術するほど痛みが強く、ダウンタイムも長いという欠点がありました。しかし、CO2レーザーはメスや電気メスで皮膚を傷つけることなく、皮膚表面の侵襲も低く、ダウンタイムも3日〜2週間程度と短く済みます。
施術時間やダウンタイムが短いことで、日常生活への支障を抑えたり、仕事や子育てなど忙しい方でも施術スケジュールを立てやすかったりします。ご自身のライフスタイルに合わせて無理なく施術を受けられるのがメリットです。
CO2レーザー（Edge ONE）の施術費用は、施術範囲によって変動します。
例えば、施術範囲が2mm以下なら「約4,500円〜17,600円」、30mm以下なら「32,000円〜」です。美容目的による施術は健康保険の適応外であるため、自由診療となります。ただし、実際に日常生活に支障が出る場合は、健康保険の適応になることもあります。
例えば、できものなどの患部から出血や痛み・痒みがあり、機能的障害が認められたら健康保険が適応され、施術費が大幅に抑えられます。健康保険を適応してもらうためには、医師の診断が必須であるため、まずは施術を受けられるクリニックや医療機関で診察をしてもらいましょう。
サージカルモードには、以下の5つのモードがあります。
・CWモード（連続照射）
・Singleモード（単発照射）
・Repeatモード（Singleモードを繰り返す）
・Group Pulse モード（インターバル照射）
・ULTRAモード（連続したパルス幅（80〜1,000μs）で照射）
これらのモードを駆使して、以下の肌トラブルを解決できます。
・脂漏性角化症や老人性疣贅
・首のいぼ（アクロコルドン）
・母斑細胞母斑
・感染性陥入爪
・汗管腫
・尖形コンジローマ
・ミリウム
・アクティブなざ瘡の排膿など
フラクショナルモードは、以下の3種類の照射が可能です。
・120μm
・350μm
・800μm
また、ビームパターンも「Standard」の他に、熱分散が均一になる「Refresh」「Random」「Scatter」の計4種類が搭載されています。特に「Refresh」「Random」「Scatter」の3種類はアジア人向けに設定されているのが特徴です。
この他にも熱緩和時間に適したスキャンシェイプや、皮膚のより深い部分で蒸散できるスタッキングモードも搭載されています。これらのモードを駆使して、以下の肌トラブルを解決できます。
・シワ
・瘢痕
・毛穴の開大
・アクネスカー（クレーター）など
機器やモードの進歩により、麻酔なしでも痛みを感じにくくなってきました。しかし、施術をする以上、痛みをまったく感じないというのは難しいです。そこで、そんな方は痛みに応じて局所麻酔をしてくれるクリニックで施術を受けることをオススメします。
また、施術後は施術による刺激で皮膚表面が炎症を起こし、赤みや腫れが生じることがあります。基本的には、これらの症状は長くとも3日〜2週間程度で自然治癒するのが一般的です。
施術効果を高めるが故に強すぎる設定で照射すると、色素沈着や脱失、瘢痕（傷跡のこと）になります。表皮層のみの炎症で生じた色素沈着であれば「数ヶ月〜半年」ほどで治ります。
しかし、いぼやホクロなどのお肌の悩みを改善するために受けた施術で他のトラブルになっては本末転倒です。皮膚への負担のない照射設定で、複数回に分けて徐々に施術していくことをオススメします。また、施術前後のホームケアも大切です。
施術直後は皮膚が非常にデリケートであり、外部からの刺激に敏感な状態です。メイクのようにお肌への負担が大きいものは、施術翌日から再開するようにしましょう。
また、帰宅後のホームケアや外出時の紫外線対策など、施術後数週間はいつもよりも小まめにスキンケアをすることが重要です。施術を受けるクリニックによって当日メイクしても良い場合もあるため、施術前のカウンセリングで確認しておくことをオススメします。
カウンセリングや問診にて一人ひとりに合った施術の提案をします。また、照射部位が顔であるなら洗顔をしてメイクを除去した後、直接肌の状態を調べます。これらの診察結果をもとに、照射の強さや時間などの施術に関する細かい部分を決定しています。
照射による目へのダメージや影響を予防するため、ゴーグルを装着して施術準備をします。痛みに弱く、前回の施術で実際に痛みやその他苦痛を感じたなら、局所麻酔を用いて痛みを軽減することもあります。施術時間は照射部位や照射方法によって違いますが、およそ10〜30分程度で終了します。施術後はお肌へのダメージや影響を抑えるため、冷却を行います。
施術後はヒリヒリや熱感を自覚する方も少なくありません。皮膚への負担も考慮して当日はメイクは控えるべきですが、基本的には翌日から通常通りメイクをしても大丈夫です。これらの症状自体は、3日〜2週間程度で落ち着きます。ニキビ痕やキズアトに対する照射した方は、1週間は貼り薬や軟膏施術を継続する必要があります。
