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膀胱炎

膀胱炎の治療について

膀胱炎とは

膀胱炎は、膀胱内で細菌が増殖し、粘膜に炎症を引き起こす病気です。膀胱は尿を貯めて排出する役割を果たしますが、炎症によってその機能が低下します。特に尿道が短く細菌が容易に到達しやすい女性によく見られます。
主に頻尿や排尿時の痛み、残尿感などの症状が現れ、重症になると高熱を伴うこともあります。急性と慢性の2つに分類され、急性では排尿時の痛みや血尿など、慢性では残尿感などの軽い症状が長期間続くのが特徴です。放置すると腎臓にも影響を及ぼすため、早めに受診することが重要です。

膀胱炎

膀胱炎の原因

膀胱炎の7つの種類

急性膀胱炎

急性膀胱炎は尿道を介して膀胱内に侵入した細菌によって引き起こされる感染症のことです。原因菌のほとんどは大腸菌であり、男女別に見た場合、発症率は「男性:女性=1:5〜6」で女性が多いです。その理由として、女性は尿道が比較的短く、直接膀胱に到達しやすいからです。
代表的な症状として、頻尿や排尿時の痛み、尿の濁りや血尿、残尿感、そして下腹部の痛みが挙げられます。これらの症状が無視されたり、適切な治療を受けなかった場合、合併症として腎盂腎炎(じんうじんえん)が発生するリスクがあります。腎盂腎炎は高熱や腰の痛みなどを伴う深刻な腎臓の感染症であり、早期治療が必要です。

慢性膀胱炎

慢性膀胱炎は急性膀胱炎が完治せずに症状が持続したり、膀胱が持続的な炎症状態にある場合に生じます。一方、疾患や薬剤などによって膀胱に慢性的な炎症が引き起こされることもあります。特に男性に多い前立腺肥大症や尿路結石、糖尿病、抗がん剤などが原因として挙げられます。
慢性膀胱炎は急性膀胱炎と比べて症状が軽度であり、患者が自覚できないこともありますが、炎症が進行すると、頻尿や排尿時の痛み、残尿感などの症状が現れます。これは炎症が膀胱の壁や周囲の組織に影響を及ぼすためです。
慢性膀胱炎の治療は、原因によって異なります。細菌感染による場合は抗生物質が有効ですが、他の疾患が原因の場合はそれに対する適切な治療が必要です。慢性膀胱炎は長期にわたる病状であり、完全な治癒が難しい場合もあります。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は、膀胱の粘膜の下の組織に広がる炎症で、膀胱の筋肉が萎縮し、尿がたまると膀胱痛が生じる病気です。原因は不明で、主な症状には頻尿、知覚過敏、尿意切迫感があります。膀胱痛は尿を排出することで緩和されます。
この病気は細菌やウイルスの感染によるものではなく、尿検査でも異常が見つかりません。女性に多く見られ、下腹部の痛みは膀胱が満たされた状態で起こります。精神的ストレスや刺激物の摂取でも痛みが生じます。治療は症状を緩和することが目的で、抗アレルギー剤や抗うつ薬、食事療法、水圧拡張療法、膀胱訓練が行われます。
特に水圧拡張療法は数ヶ月間ほど効果が持続し、ヘパリンの使用で効果が高まると言われています。

出血性膀胱炎

出血性膀胱炎はウイルスや細菌感染、アレルギー、抗がん剤などによって引き起こされ、主な症状は血尿です。一部の患者では微熱も見られますが、安静や水分摂取により多くの場合は自然治癒します。
症状は急性膀胱炎と類似していますが、出血性膀胱炎では特に赤く染まった血尿が排出されることが特徴です。子どものケースではウイルス感染が主な原因であり、血尿を確認できる保護者の注意が必要です。診断には尿検査が用いられ、通常は数日から数週間で症状が解消します。

放射線性膀胱炎

放射線膀胱炎は、がん治療に用いられる放射線の副作用として生じる膀胱の炎症です。この状態は、通常、子宮頸癌や前立腺がんなどの治療に際して骨盤領域への放射線照射が行われた後に発生します。
症状は急性期と慢性期に分けられ、急性期では頻尿、排尿時の痛み、尿意切迫感、残尿感、尿の白濁などが見られます。一方の慢性期では膀胱粘膜の出血がみられます。症状の重篤さは放射線治療の総線量にも関係し、特に総線量が60Gyを超えると毒性が増加し、膀胱の容量が低下することもあります。
放射線膀胱炎は治療後数年が経過してから発症することもあるため、患者は長期的な経過観察が必要です。

嚢胞(のうほう)性膀胱炎

嚢胞性膀胱炎は、膀胱粘膜に袋状の嚢胞が生じる炎症のことです。嚢胞とは膿や水・空気の入った水ぶくれのことを指します。これらの袋はしばしば良性で小さく、特に問題はありませんが、時には大きくなり破裂して膀胱内に炎症を引き起こすことがあります。
原因として、前立腺肥大症、慢性感染症、膀胱結石などがあります。治療としては、嚢胞部分への刺激の原因を除去したり、炎症部位を外科的に切除するなどの方法が行われます。

真菌性膀胱炎

真菌性膀胱炎は、膀胱に真菌(カビや酵母など)が感染して起こる炎症です。通常、膀胱は細菌感染に対して耐性がありますが、時に真菌が増殖して感染を引き起こすことがあります。
真菌性膀胱炎の主な原因は、通常はカンジダ・アルビカンスと呼ばれるカビの一種です。一般的な症状には、尿路感染症に見られる頻尿、排尿時の痛み、カンジダ尿、そして時には血尿や原因不明の腎機能の低下なども含まれます。

膀胱炎の症状

膀胱炎の症状には、頻尿や排尿時の痛み、尿の濁り、残尿感、血尿などがあります。急性膀胱炎では、排尿終了時に強い痛みが現れることが特徴です。一方、慢性膀胱炎は症状がわかりにくく、進行するまで気づかないこともあるため、注意が必要です。トイレが近くなったり、排尿時に痛みを感じたりするなどの症状があれば、膀胱炎が疑われます。
また、細菌感染が原因で膀胱炎になっている場合、免疫機能との闘いにより尿が濁ることもあります。

膀胱炎の4つの検査

尿検査・尿沈渣(ちんさ)検査

膀胱炎の疑いがある場合、尿検査が行われます。尿中の白血球反応や潜血反応、タンパク、糖などがチェックされます。膀胱炎であれば、白血球や潜血が陽性反応を示します。また、​​尿沈渣(ちんさ)検査で尿を遠心分離機にかけて沈殿物を顕微鏡で観察することで、細菌の有無や白血球の量を調べられます。
これらの検査で得られたデータは、感染性膀胱炎の原因や腎機能評価をするために重要な指標になります。

血液検査

膀胱炎の病状を探るために血液検査を行うこともあります。特に膀胱炎を繰り返したり、治りが悪かったりする場合は、血液検査で得られるデータが重要です。
例えば、白血球数やCRP(炎症反応)を調べることで、感染性の膀胱炎であるかが確認できます。

尿培養検査

膀胱炎の治療には、尿培養検査が欠かせません。この検査では、尿中の細菌の種類と薬剤感受性を調べます。大腸菌やブドウ球菌などの細菌が原因となることが多く、治療には適切な抗生物質の選定が重要です。治療開始前の尿で検査を行う必要があり、結果は約1週間かかります。反復性や難治性の場合は追加検査も行われます。

薬剤感受性検査

薬剤感受性検査は、細菌に対する抗生物質の効果を確認する検査のことです。
具体的には、細菌に対してどの薬が効果的かを調べます。適切な尿検体の採取が重要で、清潔な中間尿を提供する必要があります。感染症治療には、細菌に対する効果的な薬剤の選択が重要であり、薬剤感受性検査はその指標として広く用いられます。膀胱炎の原因菌が特定された場合には、その細菌が耐性を持たない抗生物質を選択するためにも役立ちます。

膀胱炎に有効な施術・治療方法

膀胱炎の治療には、基本的に抗生物質が使われます。年齢や症状に応じて薬の種類が異なるため、病院での尿検査や問診が重要です。急性膀胱炎では数日間の抗生物質治療が一般的ですが、症状が改善しない場合は再検査が必要です。再発を防ぐためには、尿を溜め過ぎないようにすることや、排尿後の陰部を清潔に保つことが大切です。
治療が遅れると腎盂腎炎などの合併症が起こる可能性もあるため、症状が続く場合は早めに医師の診察を受けましょう。

膀胱炎のよくあるご質問

Q膀胱炎の予防・再発予防のために日頃からできることはありますか?

A膀胱炎を予防するためには、以下のポイントが重要です。
まず、十分な水分摂取が必要です。水分不足は尿の排出量を減らし、膀胱に細菌が繁殖しやすくなるからです。また、陰部を清潔に保つことも大切です。清潔でない状態では、細菌が繁殖しやすくなり、膀胱への感染リスクが高まるからです。さらに、下半身を冷やさないように注意することも必要です。冷えは免疫力の低下を招き、膀胱炎の発症率を高める可能性があるからです。
これらの予防策を実践することで、膀胱炎の発症リスクを軽減できます。

Q膀胱炎になったらアルコールは避けるべきでしょうか?

Aアルコール(ビールやワイン)の他に、カフェインや辛い食べ物など膀胱に刺激になるものは控えましょう。刺激物は膀胱炎の症状を悪化させます。

Q膀胱炎になった時は、1日でどれくらいのお水を飲んだら良いでしょうか?

A膀胱炎になると、膀胱内で繁殖した細菌を洗い流すためにも水分をしっかり摂って、排尿量を増やす必要があります。具体的には、1日あたり1,500mlが目安と言われています。ただし、1,500mlが多いと感じる方もいるので、その場合は普段よりも多く飲むように心がけると良いでしょう。
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