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ケナコルト

ケナコルトとは

ケナコルトは、副腎皮質ホルモン薬(ステロイド)の一種で、抗炎症作用や抗アレルギー作用を持つ薬剤です。主に肩関節腔内注射や軟組織内注射として使用され、さまざまな症状の緩和に役立っています。その強力な効果により、美容医療の分野でも注目されています。

ケナコルト注射は、線維芽細胞が異常に働いて盛り上がっている傷跡を平らにする作用があります。特に、肥厚性瘢痕やケロイドに対して高い効果を発揮し、傷のかゆみを抑える治療として広く用いられています。傷跡の見た目を改善するだけでなく、不快な症状を軽減し、生活の質を向上させることが可能です。

効果は一度の注射で現れることもありますが、多くの場合、1ヶ月以上の間隔を空けながら複数回施術を行います。盛り上がりを少しずつ小さくし、自然で目立たない傷跡へと改善が期待できます。

ケナコルトの施術概要

  • 施術時間
    30分
  • ダウンタイム
    内出血の場合は1週間~10日
  • 通院ペース
    なし
  • 洗顔
    なし
  • メイク
    なし
  • 入浴
    なし

ケナコルトの特徴

傷跡への治療効果

手術後、回復が進む中で目立たなくなった傷跡が、再び赤く盛り上がることがあります。これは、組織の修復過程で線維組織が過剰に生成されることによって起こる症状です。このような傷跡は「ケロイド」または「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」と呼ばれます。ケナコルトは、これらの傷跡に対して優れた治療効果を発揮し、見た目の改善や症状の軽減をサポートします。

ケロイドと肥厚性瘢痕への作用

肥厚性瘢痕は、通常半年から1年程度で自然に平らになりますが、稀に傷跡が広がり、ケロイドへと移行することがあります。ケナコルトは、このような傷跡の盛り上がりや赤みを抑える効果を持ち、ケロイドや肥厚性瘢痕の症状緩和に有効とされています。

線維芽細胞の抑制

ケナコルトに含まれるステロイド成分は、線維芽細胞の活動を抑えることで過剰な線維組織の生成を防ぎます。この作用により、傷跡の盛り上がりが抑制され、より滑らかな肌へと改善が進みます。また、ケナコルトには抗炎症作用や血管収縮作用もあるため、炎症を鎮めて赤みや腫れを減少させる効果が期待できます。

ケナコルトで改善が期待できる部位

肩や背中

ケロイドや肥厚性瘢痕ができやすい肩や背中は、ケナコルトの治療効果が特に期待できます。

胸部

胸部のケロイドや肥厚性瘢痕は、傷跡が広がりやすく目立ちやすい部位ですが、ケナコルトの注射によって症状を和らげ、平らな肌に近づけることが可能です。

耳たぶ

ピアスホールのトラブルによるケロイドができやすい耳たぶにも、ケナコルトは有効です。赤みやかゆみを抑えながら、目立つ傷跡を改善へと導きます。

腕や脚

外傷や手術跡による肥厚性瘢痕が見られる腕や脚にも、ケナコルトの使用が効果的です。特に日常生活で頻繁に露出する部位の傷跡を改善することで、見た目のコンプレックスを軽減できます。

顔にできた肥厚性瘢痕やケロイドは、見た目の影響が大きいため、ケナコルト治療が推奨される部位です。

ケナコルトの使用機器・使用薬剤

ケナコルトは、副腎皮質ホルモン薬(ステロイド)の一種で、炎症を抑える効果や免疫を調整する作用を持つ薬剤です。副腎皮質ホルモンには「糖質コルチコイド」と「鉱質コルチコイド」の2種類が存在し、それぞれ異なる役割を持ちます。

糖質コルチコイドは主に抗炎症効果や免疫抑制作用を発揮し、鉱質コルチコイドは体内の水分や電解質のバランスを調整します。

ケナコルトは、糖質コルチコイドの作用が特に強く発揮されるよう設計されており、鉱質コルチコイドの作用は弱められています。そのため、炎症を抑えたい場合や免疫反応をコントロールする必要がある治療において、高い効果が期待できます。

ケナコルトはこのような方にオススメ

ケロイドや肥厚性瘢痕の盛り上がりを改善したい方

手術後や外傷後の傷跡を目立たなくしたい方

ケナコルトのリスク・副作用について

副作用

ケナコルトには、赤みや内出血、皮膚の凹み、血糖値の上昇、生理不順などの副作用があります。

注射直後には、注射箇所に赤みが出ることがありますが、これは一時的なもので、数時間以内に消えることがほとんどです。一方、内出血が起こる可能性もあり、通常1~2週間ほどで自然に消失します。

また、施術後のメイクについては、注入直後はパウダータイプのファンデーションのみ使用が可能ですが、翌日からは通常通りのメイクができます。

ケナコルトは糖質コルチコイド作用を持つ薬剤であるため、長期間の使用や高用量では血糖値の上昇やホルモンバランスの乱れによる生理不順が発生する可能性があります。これらのリスクを最小限に抑えるため、施術の際には医師の指導のもと、適切な量と頻度での使用が重要です

術後注意事項

ケナコルト施術後は、注入部位への圧迫や刺激を避けることが重要です。マッサージを行うと薬剤が広がり、周囲の正常な皮膚にまで影響を及ぼし、陥没のリスクが高まる可能性があります。そのため、施術後の数日は注入部位を優しく扱うよう心がけてください。

また、施術当日はアルコールの摂取を控えることが推奨されています。アルコールは血流を促進し、炎症や腫れを悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

入浴は可能ですが、注入箇所を強く擦ったり刺激を与えたりしないようにしてください。

禁忌事項

●妊娠中または妊娠の可能性がある方は施術を受けることができません
●授乳中の方は施術を受けることができません
●糖尿病患者の方は血糖値上昇のリスクがあるため施術を受けることができません
●重篤な感染症を患っている方は施術を受けることができません
●医師が健康状態を考慮して不適切と判断した場合は施術を受けることができません

ケナコルトの施術の流れ

診察・カウンセリング

施術前に医師が診察を行い、症状や患部の状態を詳しく確認します。ケナコルトが適切な治療法であるかを判断し、患者様の希望や懸念点について丁寧にヒアリングを行います。

消毒と準備

治療する部位を清潔にするため、患部の消毒を行います。

ケナコルト注射の施術

患部にケナコルトを注射で直接投与します。痛みの感じ方には個人差がありますが、強く痛むことは通常ありません。

注射の量や濃度は、症状や部位の状態に応じて調整します。

アフターケアの説明

施術後、患部のケア方法や日常生活での注意点についてご説明いたします。

ケナコルトのよくあるご質問

Q何回くらい注射の必要がありますか?

A
傷跡の盛り上がりが解消されるまで治療を続けます。通常は、2~3ヶ月に1回の間隔で数回施術を繰り返します。

Qどのくらいの痛みがありますか?

A
非常に細い針を使用して、ゆっくりと注入します。針を刺す際の痛みと、薬剤を傷跡に注入する際の痛みがありますが、針の痛みは麻酔テープやクリームで軽減可能です。また、治療を重ねて傷跡が柔らかくなると、注入時の痛みも少なくなっていきます。
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