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気管支喘息

気管支喘息の治療について

気管支喘息とは

気管支喘息は、空気の通り道である気道が炎症を起こし、様々な刺激に対して過敏になることで発作的に起動が狭くなる病気です。この炎症は、アレルギーやタバコの煙などの要因によって引き起こされ、咳、痰、呼吸困難などの症状が現れます。喘息患者の気道は、症状が現れていないときであっても、常に炎症を起こしており、健康な人と比較して気道が狭く、空気が通りにくくなっているのが特徴です。日本においては、人口の約10%が気管支喘息を患っていると言われており、多くは子供時代に発症しますが、成人や高齢者になってから発症するケースもあります。

喘息の女性

気管支喘息の原因

アレルギー

気管支喘息においてアレルゲンが特定できた場合は「アトピー型」と呼ばれ、特定できないものは「非アトピー型」と分類されます。ちなみに小児喘息の70〜90%、大人の喘息患者の30%がアトピー型喘息と言われています。

気管支喘息は、以下のアレルゲンが原因で起こります。

・ハウスダスト(ほこり・ダニなど)
・花粉
・卵
・牛乳
・大豆
・小麦
・そば
・動物の毛

上記のアレルゲンが体内に侵入するとIgE抗体を生成し、アレルギー反応が起こることで気管支喘息の発作を誘発します。日本では、室内のハウスダストによる喘息が特に多いとされ、約40種類のダニが1gのハウスダストに約千匹存在します。

その他の原因

気管支喘息を誘発するその他の原因としては、タバコの煙、排気ガス、気温の変化、感染症、公害やガス、過労やストレスなどがあります。これらはアレルギー反応ではなく、気道の過敏性を高めることで発作を引き起こす可能性があります。

気管支喘息の予防法

室内環境を整える

気管支喘息の予防策として、室内環境を整えることは重要です。室内のアレルゲンや刺激物質は、喘息発作の引き金となるため、室内を清潔に保つことで症状の発生頻度を低減させることができます。以下は室内環境を整える具体的な方法です。

・換気を十分に行う: 室内の空気を新鮮に保つため、定期的に窓を開けて換気を行います。特に、密閉された部屋では、室内の湿度やホコリを外に逃がすために意識的な換気が必要です。

・湿気対策を行う: ダニやカビは湿気を好むため、浴室や台所など湿気が多い場所では換気が必要です。室内の湿度の目安は40~60%と言われています。

・定期的な掃除: ダニやホコリを減らすために、定期的に丁寧に掃除を行いましょう。カーペットやぬいぐるみなどホコリが溜まりやすいアイテムは避け、フローリングを使用するのも対策の一つです。

・寝具の管理: 寝具はダニの温床になり得るため、定期的に洗濯し、木綿のカバーを使用してホコリが出ないようにしましょう。羽毛布団やそば枕などは避けることが望ましいです。

感染症対策を行う

気管支喘息患者にとって、感染症は喘息症状を悪化させるリスクがあります。特に風邪やインフルエンザなどのウイルス感染は、既に敏感な気道にさらなる刺激を与え、喘息のコントロールを困難にします。以下の内容は喘息の悪化を防ぐために有効な感染症対策です。

・うがいと手洗い:ウイルスや細菌の除去に有効な手段です。外出から帰宅した際、食事前、トイレ後などには、必ず手洗いを行い、うがいも併せて実施しましょう。
・マスクの着用:特に風邪やインフルエンザが流行する秋冬シーズンには、人混みの中や公共の場ではマスクを着用することで、感染リスクを減らすことができます。また、花粉症のシーズンにも同様に効果的です。
・インフルエンザワクチンの予防接種:秋頃にインフルエンザワクチンの予防接種を受けることで、インフルエンザによる重症化を予防し、喘息症状の悪化を防ぎます。医師と相談の上で接種を検討してください。

喫煙・受動喫煙を避ける

喫煙・受動喫煙は気管支喘息の発症や症状の悪化につながります。

タバコの煙に含まれる約4,000種類の化学物質やニコチンなどの有害物質は、気道の炎症を引き起こし、気管支の過敏性を高めることで、喘息発作を引き起こしやすくします。

また、タバコの煙は発癌率の上昇や動脈硬化などの健康リスクも高めることも確認されています。

そのため、気管支喘息の予防法として、喫煙・受動喫煙を避けることが重要です。「家族内での禁煙ルールを設ける」「受動喫煙のリスクがある場所には近づかない・マスクを着用する」といった対策が有効です。

ストレスを管理する

ストレスが体に及ぼす影響は多岐にわたりますが、特に喘息患者にとってストレスは直接気管支の炎症を悪化させ、喘息症状を増悪させる可能性があります。

これは、ストレスによって自律神経のバランスが崩れたり、体内のホルモンバランスが変化することで免疫機能に影響を及ぼし、気道の過敏性を高めるからです。ストレスを感じた際には、休養や趣味、定期的な運動など自分なりのストレス解消法を実践するようにしましょう。

生活習慣を改善する

「食事の改善」と「睡眠不足の解消」は、喘息の症状を軽減し、発作のリスクを低減するために効果的な対策とされています。以下、「食事の改善」と「睡眠不足の解消」に関する具体的な内容を紹介します。

食事の改善
・オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)やβグルカン:EPAやDHAを含む魚(いわし、うなぎ、さば、さんま)やサプリメント、βグルカンを含むキノコ類、αリノレン酸を含むしそ油やえごま油も炎症を抑える効果が期待できます。
・ビタミンC・ビタミンE:ビタミンC・Eは、喘息予防に有効とされており、特にビタミンCはみかん、葉野菜、大根などに豊富に含まれています。ビタミンEも抗酸化作用があり、喘息の炎症を抑える助けになります。

睡眠不足の解消
・十分な睡眠の確保:睡眠不足は体の抵抗力を低下させ、アレルゲンに対する反応を敏感にします。規則正しい生活を心がけ、睡眠時間をしっかり確保することが重要です。
・安眠環境の整備:適度な運動、入浴、アロマテラピーなどを利用して、質の良い睡眠を得るための環境を整えましょう。特に、就寝前のリラクゼーションは効果的です。

気管支喘息の症状

気管支喘息の症状

気管支喘息の主要な症状には、以下のようなものがあります。

・呼吸時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴(ぜんめい)が聞こえる
・呼吸困難を伴う発作性の咳、時には粘り気のある痰が伴うこと
・特に夜間から明け方にかけて症状が悪化することが多い
・症状の発作は、急に動けなくなるほどの強度になることもある
・胸の痛みや動悸、息切れが生じることもある
・背中の張りや空咳

重症な場合では、チアノーゼ状態(血液中の酸素の不足で皮膚が青っぽく変色する状態)になってしまうこともあります。

気管支喘息に有効な施術・治療方法

薬物療法

気管支喘息の治療は、気管支のアレルギー性の炎症を抑え、細くなった気管支を拡張させることを目的としています。治療の基礎となるのは、炎症をおさえる効果が高い吸入ステロイド薬です。

また、症状の軽減や発作の予防のために、気管支拡張剤も併用されますことがあります。これには長時間作用型のβ2刺激薬やテオフィリン製剤が含まれ、気管支を拡張させて呼吸を楽にします。喘息治療では薬物療法に加えて、症状の誘因するアレルゲンを避けることも重要です。環境整備、生活習慣の改善、禁煙などを通じて、対策を行います。

治療の効果が確認された場合、2-3ヶ月安定していることを確認してから、医師の指導のもとで徐々に薬剤の減量を考えることもありますが、自己判断での薬の中断は避けるべきです。

気管支喘息のよくあるご質問

Q気管支喘息に似た症状はありますか?

A
喘息と似た症状を示す代表的な疾患には以下のものがあります。

・風邪やインフルエンザ:これらの一般的な呼吸器感染症も、発作性の咳や呼吸困難を引き起こすことがあります
・百日咳:連続する咳が現れ、特に小児において喘息と誤診されることがあります
・マイコプラズマ肺炎:長引く咳が特徴で、喘息との鑑別が必要となることがあります
・COPD(慢性閉塞性肺疾患):特に喫煙者に見られ、咳、痰、呼吸困難など、喘息と似た症状を引き起こしますが、病態や治療が異なります

これらの疾患は、喘息と似た症状を引き起こすものの、治療法や管理法が異なるため、正確な診断が重要です。症状が激しい場合や長引く場合には、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。

Q気管支喘息が悪化するとどうなりますか?

A
気管支喘息が悪化すると、喘息発作がひどくなり、気道狭窄(きょうさく)が進行し呼吸不全の状態になります。 さらに進行すると窒息、全身チアノーゼ、意識障害をきたします。

Q気管支喘息は完治しますか?

A
気管支喘息は慢性的な呼吸器疾患であり、現在の医学では根本的な「完治」を達成することは難しいとされています。しかし、適切な薬物治療と自己管理を継続することで、多くの患者さんが症状をコントロールし、健康な人と変わらない生活を送ることが可能になります。
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