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ヘルペス

ヘルペスの治療について

ヘルペス(口唇)とは

ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症であり、主に皮膚や粘膜に小水疱(小さな水ぶくれ)が形成される特徴があります。このウイルスは、キスや性行為といった直接的な接触のみならず、ウイルスが付着したタオルやグラスの共有など、間接的な接触でも感染する可能性があります。

口唇ヘルペスは、特に唇やその周辺に水泡が現れ、赤みや痛みを伴うことが一般的です。感染後、ウイルスは体内に潜伏し、ストレスや疲労などの外的要因によって活性化されることが多く、完治が困難で再発を繰り返すことがあります。日本では、口唇・顔面ヘルペスの患者数は約152万人にも上り、年齢を問わず幅広い層に見られる症状です。治療法は完治を目指すものではなく、発症の予防や症状の緩和に重点を置いた対応が必要です。

ヘルペス

ヘルペス(口唇)の原因

ヘルペス(口唇)の原因

口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)によって引き起こされる感染症です。このウイルスには主に二つの型があり、口唇ヘルペスの主な原因となるのはHSV-1です。感染はキスや直接的な肌の接触、またはウイルスが付着したタオルや食器の共用を通じて広がります。一度体内に侵入すると、ウイルスは神経節に潜伏し、免疫力が低下したりストレスがかかると再活性化して症状が現れます。

他のヘルペスウイルスである水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)は、水ぼうそうや帯状疱疹の原因となりますが、これらはHSVとは異なる病原体です。口唇ヘルペスの再発は、免疫力の低下、睡眠不足、精神的ストレス、月経前のホルモン変動、季節の変わり目、唇の日焼け、または特定の医療処置などによって誘発されることがあります。

ヘルペスの症状

ヘルペス(口唇)の症状

口唇ヘルペスの症状は、感染初期に唇やその周囲がむずむずし、ピリピリとした痛みやチクチク感を伴う赤みが出ることが特徴です。

これらの症状は、唇の周りだけでなく、口内、舌、鼻の下、耳、指、首など体の他の部分にも現れることがあります。感染が進むと、赤い斑点が現れ、その後小さな水疱が形成されます。これらの水疱は破れると潰瘍になり、激しいかゆみや痛みを引き起こすことがあります。また、発熱や頭痛、全身の痛みを伴うこともあります。

ヘルペス(口唇)の検査方法

口唇ヘルペスの診断には、症状の観察に加え、抗原検査や抗体検査、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が一般的に利用されます。これらの検査方法により、単純ヘルペスウイルス(HSV)の有無と活動状態を特定し、適切な治療方針を立てることが可能になります。

・抗原検査:
抗原検査は、患部から採取した浸出液や細胞を用いて、HSVが存在するかどうかを調べます。綿棒で拭取したサンプルに蛍光色素を結合させて反応を確認する方法が一般的です。この検査は迅速に結果を得られますが、感度に限界があるため、確定診断には追加検査が必要になることもあります。

・抗体検査:
抗体検査は血液サンプルを用いて行われ、HSVに対する体の免疫応答を検出します。感染後に体が生成する抗体の量を測定し、感染の有無や感染した時期を推定するのに役立ちます。この検査は、症状が出現してから数日が経過した後に特に有効です。

・PCR検査:
PCR検査は、患部から採取したサンプルのDNAを分析し、HSVの特定の遺伝情報を検出します。この検査は高い感度を持ち、微量のウイルスでも検出可能です。特に初期感染の確認や、他の検査方法で結果が不確かな場合に推奨されます。

ヘルペスに有効な施術・治療方法

ヘルペス(口唇)の治療方法

口唇ヘルペスの治療には主に抗ウイルス薬が使用されます。主な治療法として塗り薬や飲み薬、重症の場合は点滴静注が含まれます。

・塗り薬:
アシクロビル:口唇ヘルペスの原因である単純ヘルペスウイルスの増殖を抑える抗ウイルス成分。発症初期に使用を開始することで効果が期待できます。
ビダラビン:同じく単純ヘルペスウイルスの増殖を抑制します。1日1回の塗布が推奨され、発症して間もない時期に塗り始めるのが効果的です。

・飲み薬:
アシクロビル:この薬剤は200mgを1日5回服用し、塗り薬と同様に症状が現れて間もない時期に服用することで効果を発揮します。
バラシクロビル:500mgの錠剤を1日2回服用し、通常5日間続けることでヘルペスウイルスの増殖を抑え、症状の改善を図ります。
アメナメビル:1日1回、7日間服用します。再発性の方は再発抑制療法(PIT療法)として処方することができます。

・点滴静注:
重症化した初感染や免疫不全の基礎疾患がある場合、またはアトピー性皮膚炎とカポジ水痘様発疹症を合併している場合に用いられます。アシクロビルやビダラビンが投与され、消化を介さずに血液中へ直接投与されるため、迅速に効果が現れます。

早期の治療開始が重要であり、発症したらできるだけ早く治療を開始することで、ウイルスの活動を抑え、症状の悪化を防ぎます。特に再発の際は、炎症が出る前のムズムズ、ヒリヒリするような前兆を感じたらすぐに治療を始めることが効果的です。

ヘルペスのよくあるご質問

Q口唇ヘルペスはどれくらいの期間で治る?

A口唇ヘルペスの治癒期間は個人差がありますが、一般的には発症から2週間程度で自然に治ることが多いです。症状の始まりは、かゆみやピリピリ感といった違和感から始まり、その後数日で水ぶくれが形成されます。これらの水泡はやがてかさぶたとなり、自然に剥がれ落ちて治癒に至ります。

再発する場合も、通常は重症化することは少なく、軽い違和感を伴いながら治癒に向かうことが多いです。

Q口唇ヘルペスの予防策を教えて?

A口唇ヘルペスを予防するためには、特に感染経路の遮断と健康的な生活習慣を確立することが重要です。

感染経路の遮断:
患部と直接接触する行為、特に発症時のキスや性行為を避けることが効果的です。また、個人の食器やタオルを他人と共有しないようにし、使用後は洗剤でしっかり洗うことが重要です。

健康的な生活習慣の促進:
・充分な睡眠をとり、日常的なストレスを適切に管理することで免疫力を保ちます。また、バランスの取れた食事を心がけ、特にリジンを豊富に含む食品(肉、魚介類、乳製品、大豆製品)を積極的に摂取すると良いでしょう。
・リラクゼーションの時間を設け、過労を避けることも免疫力の維持に寄与します。趣味や軽い運動など、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。
・日差しの強い日に外出する場合は、UVカット製品を使用したり、適切な服装で紫外線対策をすることも肌の健康を守る上で役立ちます。

これらの予防策を日々の生活に取り入れることで、口唇ヘルペスの発症や再発を減少させることが期待できます。

Q口唇ヘルペスを放置するとどうなりますか?

A口唇ヘルペスを放置すると、症状が悪化することがあります。初期には痛みやかゆみを伴う小さな水疱が現れますが、治療を行わないとこれらの水疱が増え、さらに破裂してウイルスが周囲に広がる可能性があります。このため、感染が他の部分にも拡散するリスクが高まります。

また、水疱が破裂することによる二次感染は、炎症をさらに悪化させ、症状をより重篤にすることがあります。治癒が遅れることで痕が残るリスクも高まり、症状による苦痛や不快感も増大します。

さらに、口唇ヘルペスは他の疾患と異なり、多くの小水疱が集まって形成されるため、放置することは他人への感染拡大の恐れも伴います。
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