ケロイドの治療について
ケロイドとは
ケロイドとは、皮膚の傷跡が正常な治癒過程を超えて異常に肥大化する皮膚疾患です。これは、怪我や手術などで生じた傷が治る過程で、なぜか炎症が持続し、線維組織が過剰に増殖するために起こります。特に、真皮と呼ばれる皮膚の深い部分で炎症が続くことが原因で、痛みや痒みを伴いながら、傷跡が盛り上がってきます。
肥厚性瘢痕とケロイドは似ているようで異なり、前者は傷跡が少し盛り上がる状態ですが、ケロイドはそれがさらに拡大し、傷よりも広範囲に広がる特徴があります。見た目の問題だけでなく、痒みや痛みを伴うため、患者さんのQOL(生活の質)に大きな影響を及ぼすことも。腫瘍ではなく、悪性腫瘍のように生命を脅かすものではありませんが、精神的にも大きな負担となることから、適切な治療とケアが必要です。