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脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎の治療について

脂漏性皮膚炎とは

脂漏性皮膚炎とは、頭や顔など皮脂の分泌が盛んな部位にできる湿疹のことです。赤ちゃんから大人までに見られ、特に乳児期に多く傾向にあります。
好発部位は頭皮や顔、耳の周りなど、皮脂腺の多い部分であり、慢性の炎症を引き起こします。

また、頭皮からは白い粉状の皮膚片がポロポロと落ち、時には顔面に赤い発疹が現れることもあります。症状が持続しやすく改善しにくいことに加えて、何度も繰り返す特徴があります。これらの症状が続くようであれば、脂漏性皮膚炎の可能性も十分に考えられるでしょう。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎の原因

脂漏性皮膚炎の原因にはいくつかの要因が関与しています。

・マラセチア菌: 皮膚に常在するカビのことです。具体的には、このマラセチアが皮膚から分泌される皮脂に含まれるトリグリセリドを分解し、その遊離脂肪酸が皮膚炎を引き起こします。

・生活習慣の乱れ:入浴不足や洗顔不足などの生活習慣が乱れると、皮脂汚れが溜まります。マラセチア菌は皮脂汚れが多い部位を好み、増殖しやすいとされています。また、睡眠不足や食事の偏り、ストレスによるホルモンバランスの乱れも脂漏性皮膚炎の原因です。

・感染症:HIV感染症やエイズ患者においても頻度や重症度が高いことが指摘されています。

・遺伝的要因や気候:特に寒い気候では症状が悪化する傾向がある乳児期(通常は生後3カ月)や30〜70歳の成人に最も頻繁に見られますが、遺伝的な要因や神経疾患(特にパーキンソン病)の影響も考えられます。

このような様々な要因が複合的に作用し、脂漏性皮膚炎の発症や悪化に影響を与えると考えられています。

脂漏性皮膚炎の症状

脂漏性皮膚炎とは、皮脂の分泌が多い部位に起こる皮膚の状態です。頭皮や耳の後ろ、眉毛のあたりなど、特に皮脂腺が多い場所に現れ、症状としては皮膚が赤くなったり、かゆくなったり、皮がむけることがあります。また、頭皮に影響が出ると、フケの原因になることもあります。症状が進むと、髪の生え際や耳の後ろ、鼻の横などに、黄色っぽいもしくは赤みを帯びたかさぶたのような隆起が見られることがあるのです。

ただし、一般的には痛みは伴わず、かゆみも少ないとされています。しかし、状態が重くなると、治療を受けなければ改善が難しい場合もあります。成人になると、一度発症すると症状が改善したり悪化したりを繰り返し、長引くことが多いです。ですから、早めに適切な治療を受けることが大切です。

脂漏性皮膚炎の治療法

一般的に、炎症を和らげるために抗真菌薬やステロイドを含む外用薬が用いられます。抗真菌薬は、症状の原因となる菌を直接攻撃し、排除する役割を持ちます。特に、頭皮には塗りやすいローションタイプが好まれます。

さらに、かゆみや皮脂の過剰な分泌を抑える目的で、ビタミンB2やB6を含む内服薬も処方されることがあります。しかし、乾燥したフケが見られる場合は、粃糠疹や乾性脂漏といった他の症状の可能性もあるため、専門医による診断が必要です。治療を始める際には、症状の程度や個人の状態に応じて、適切な薬を選び、正しい使い方を心がけることが大切です。

脂漏性皮膚炎に有効な施術・治療方法

予防法①:悪化防止を心がけた食生活

脂っこい食事を避け、栄養バランスを整えることが推奨されます。ビタミンB群が豊富な食品、例えば牛乳、卵、レバー、しじみ、ほうれん草、トマト、キャベツなどを積極的に取り入れましょう。

一方で、コーヒーやアルコール、香辛料の過剰な摂取は控えめに。これらは皮膚の状態を悪化させる可能性があります。また、偏った食生活は避け、ビタミンB2やB6を意識的に摂取することで、皮脂の分泌を抑え、皮膚の健康を支えることができます。

さらに、食事だけでなく生活全般に気を付けることで、皮膚の代謝を改善し、ターンオーバーを促進することが期待されます。これにより、ダメージを受けた皮膚の回復を早める効果があります。

予防法②:皮膚への過刺激を避け、清潔に保つ

日々の洗顔や洗髪が大切です。使用するシャンプーや石鹸は、頭皮や髪の状態に合わせて選びましょう。万が一、症状が改善しない場合は、製品の変更を考えるのも一つの方法です。特に、油分を多く含む整髪料やシャンプー、リンスは避け、抗真菌薬配合の製品への切り替えをお勧めします。

さらに、紫外線は皮膚にとって刺激となることがあります。そのため、帽子や傘でしっかりと日よけをし、日焼け止めクリームで保護することも重要です。ただし、ご自身の皮膚の状態や、脂漏性皮膚炎の具合に合った製品を選ぶことが肝心です。

予防法③:ストレス解消や十分な睡眠時間の確保

不十分な睡眠や過度なストレスは、症状を悪化させる可能性があります。これらの要因は皮膚の抵抗力を低下させ、皮脂の分泌を乱すことが知られています。

まず、夜更かしを避け、規則正しい生活リズムで十分な睡眠を取ることが大切です。睡眠は皮膚の回復に必要な時間を提供し、日中の疲れを癒します。また、自分だけの時間を作り、趣味や運動を通じてストレスを解消する方法を見つけることも重要です。これらの活動は、心身のリラックスを促し、ストレスによる皮膚への影響を軽減します。

脂漏性皮膚炎のよくあるご質問

Q質問①:パーマやヘアカラー、メイクなどのおしゃれは普通通りしても良いのでしょうか?

A
パーマ剤やヘアカラー液、そして厚化粧は頭皮に強い刺激を与え、脂漏性皮膚炎の悪化につながることがあります。これらの化粧品が引き起こす刺激や長期的な使用は、皮膚のダメージを増加させ、症状を悪化させる可能性が高いため、使用を控えることが推奨されます。

特に、パーマ剤やヘアカラー液を使用する際は、美容院で相談し、刺激の少ない製品への変更や症状が落ち着くまでの一時的な使用中止が良いでしょう。化粧品に関しても、低刺激な製品への切り替えや、マスクを活用して必要最低限の部分だけを化粧するなどの工夫が有効です。

Q質問②:頭皮にカサブタのような固まりがあります。これは何でしょうか?

A
カサブタのように見える部分がフケの塊であることがあります。これに対して、自然に剥がれるのを待つことが大切です。剥がれた後にかゆみを感じることもあるかもしれませんが、掻きむしる行為は避けるべきです。掻きむしることで、皮膚に炎症を起こしたり、傷から二次感染を引き起こすリスクがあるからです。

Q質問③:プールや温泉に入っても大丈夫ですか?

A
可能です。ただし、プールの塩素や温泉の枯葉など、水に含まれる可能性のある汚れが、皮膚の患部を刺激したり、傷口に入り込んで感染症を引き起こすリスクがあるためです。

例えば、プールの水は清潔に見えますが、塩素は皮膚を刺激することがあります。また、温泉は自然由来の成分が豊富ですが、その中には皮膚にとって刺激的なものも含まれている可能性があります。これらの環境下では、特に開いた傷口からの感染リスクが高まります。

したがって、プールや温泉から上がった後には、全身をしっかりと洗い流すことが推奨されます。これにより、皮膚に残った塩素や汚れを除去し、感染症のリスクを減らすことができます。
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