✨ ルビーフラクショナルとは?
ルビーフラクショナルは、ダウンタイムを抑えながら顔全体に広がる細かいシミ、そばかす、くすみを改善するレーザー治療です。
メラニン吸収性の高い波長694nmを点状に照射することで、肌全体の透明感とハリ改善が期待できます。
今回は、ルビーフラクショナルの効果や特徴、治療の流れ、費用などについて詳しく解説します。
ルビーフラクショナルとは?効果と特徴を詳しく解説
ルビーフラクショナルは、シミやくすみ、そばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)などの色素性の問題に対し、全体的な改善を目指すレーザー治療です。
メラニン色素に特異的に吸収されやすい波長694nmのルビーレーザーを使用し、これを肌表面に「点状(ドット状)」に照射する点が特徴です。
従来のルビースポット照射が濃いシミをピンポイントで除去するのに対し、フラクショナル照射は熱の発生を最小限に抑えつつ広範囲にアプローチするため、ダウンタイムを短く、炎症後色素沈着のリスクを抑えながら治療を行うことができます。
肌のトーンアップやハリ改善効果も期待でき、肌全体の美しさを追求します。
ルビーフラクショナルの3つの特徴
ルビーフラクショナルには、従来のレーザー治療と比較して以下のような3つの特徴があります。
特徴1:ダウンタイムを最小限に抑えた治療
従来のルビーレーザー(Qスイッチルビーレーザー)は、照射後の炎症による色素沈着や長いダウンタイムが課題でしたが、ルビーフラクショナルではレーザーをドット状に細かく分けて照射します。
これにより周囲組織への熱損傷が少なくなり、施術後の赤みや腫れが短期間で落ち着きやすくなります。
多くの場合、翌日からメイクも可能であるため、日常生活にほとんど支障なく治療を受けていただけます。
特徴2:メラニンへの高い選択性によるアプローチ
ルビーレーザーの波長694nmは、メラニン吸収性が極めて高いという特性を持っています。
このため、シミの原因であるメラニン色素に効率よくエネルギーを集中させ、破壊することが期待されます。
この高いメラニン選択性により、従来のレーザー治療や光治療(IPL)では改善が難しかった薄いシミや散在する色素斑にもアプローチが可能です。
特徴3:施術後のテープ保護が原則不要
熱発生を抑えるドット状の照射方式により、肌へのダメージが少ないため、通常のシミ取りレーザーのように施術後に患部にテープを貼って保護する必要がありません。
テープによる肌荒れや、テープを貼ることが煩わしいと感じる方にとって、大きなメリットとなります。
ルビーフラクショナルの使用機器・薬剤
使用機器:医療用Qスイッチルビーレーザー
当院では、ルビーフラクショナル照射を可能とする医療用Qスイッチルビーレーザーを使用しています。ルビーレーザーは、色素性疾患の治療に用いられるレーザーの一種で、メラニン色素に最も吸収の良い波長(694nm)を持っています。
この波長特性により、正常な皮膚や血管にはほとんど吸収されず、メラニンを持つ組織を重点的に改善に導くことが期待できます。
ルビーフラクショナルは、このような方にオススメ
- 少ないダウンタイムでシミ・くすみの治療をしたい方
- 顔全体に広がる細かいシミやそばかす、色むらが気になる方
- 肌全体のトーンアップや透明感を求めている方
- レーザー治療後の炎症後色素沈着のリスクを最小限に抑えたい方
- 毛穴の開きや肌のハリ改善も同時に目指したい方
ルビーフラクショナルのリスク・副作用について
⚠️ 注意事項
施術直後から数日間、赤み、腫れ、ヒリヒリ感、熱感が生じることがあります。
多くは数時間から2日程度で落ち着きます。
施術後2~3日目頃から、点状の微細なかさぶた(マイクロクラスト)が形成され、これは約1週間程度で自然に剥がれていきます。
無理に剥がすと色素沈着の原因になる可能性があります。
稀に、炎症後色素沈着、水疱形成、色素脱失(白斑)、瘢痕が発生する可能性がありますが、適切な内服やアフターケアで予防に努めます。
ルビーフラクショナルの治療の流れ
治療の流れについて
ルビーフラクショナルの治療の流れについて詳しく見ていきましょう。
カウンセリング・診察
まずはカウンセリングにてお悩みをお伺いし、肌診断器(VISIAなど)を用いて肌の状態を正確に分析します。
ルビーフラクショナルの適応や、他の治療との組み合わせについて医師が詳しく診察し、治療計画と費用についてご説明します。
治療当日(施術)
洗顔にてメイクを完全に落とします。痛みが心配な方には麻酔クリーム(別途費用となる場合があります)を塗布し、浸透するまで時間をおきます。その後、看護師が顔全体またはご希望の部位にレーザーを照射します。照射時間は比較的短時間(10分〜30分程度)です。照射後はクーリングし、保湿して終了です。
他の美容施術との併用
ルビーフラクショナルは、ピコトーニングやピコスポットなど他のレーザーと組み合わせることで、より総合的なシミ治療やカスタマイズ治療が可能です。
特にエレクトロポレーション(デルマシオなど)を併用することで、術後の赤みや乾燥を抑え、美容成分を浸透させることが推奨され、ダウンタイムの短縮と効果の安定が期待できます。
当院ではハイドラジェントルやマッサージピールといった相乗効果が期待できる施術とのセットメニューもご用意しております。
アフターケアのご説明
施術後は、特に徹底した紫外線対策(日焼け止め/SPF30以上推奨、帽子など)が必須です。また、肌の乾燥やツッパリ感を強く感じることがあるため、医師の指示に従って処方された軟膏や保湿剤を丁寧に塗布してください。
治療後(経過)
治療は通常1ヶ月間隔で、3〜5回の継続が推奨されています。回数を重ねるごとにメラニン色素が体外へ排出され、シミが徐々に薄くなり、均一で明るい肌質を目指せます。
ルビーフラクショナルを受けられない人
🚫 治療を受けられない方
- 妊娠中の方、または妊娠の可能性がある方、授乳中の方
- 金の糸や金製剤(リウマチ治療薬など)の使用歴がある方
- 治療部位にアートメイクがある方(変色のおそれがあるため)
- 施術予定部位に活動性の感染症(ヘルペスなど)や傷のある方
- 重篤な皮膚疾患やケロイド体質の方
- 光線過敏症の方、または光感受性を高める薬を内服中の方
- 使用する薬剤の配合成分にアレルギーがある方
ルビーフラクショナルのよくあるご質問
ルビーフラクショナルについてよくあるご質問にお答えします。
Q1. 痛みはどれくらいですか。
A. 麻酔クリームを使用して施術を行いますが、施術中に輪ゴムで軽く弾かれた程度の軽い痛みを感じる場合があります。
Q2. 何回くらいで効果が出ますか。
A. 1回でも肌のトーンアップなどの変化を感じる方はいますが、シミの状態や目的にもよりますが、通常は1ヶ月間隔で3回程度の継続をおすすめしています。回数を重ねるごとに、より安定した効果が期待できます。
Q3. 肝斑があっても治療できますか。
A. 肝斑がある方は刺激により悪化する可能性があるため、注意が必要です。当院では、肝斑や敏感肌の方には適したスキンケアや内服を推奨して最適な施術計画をご提案いたします。
Q4. 施術後にテープ保護は必要ですか。
A. ルビーフラクショナルは低侵襲の治療のため、基本的に施術後のテープ保護は不要です。メイクは翌日から可能ですが、施術後は保湿と紫外線対策を徹底することが重要です。
Q5. ルビーフラクショナルとピコレーザーの違いは何ですか。
A. ルビーフラクショナルはメラニン吸収率の高いルビーレーザーを使用し、シミ・くすみ・ADMといった色素性病変の全体的な改善を主な目的としています。一方、ピコフラクショナルはニキビ跡のクレーター、毛穴の開き、肌のハリなど、肌質改善やアンチエイジングを主な目的としています。お悩みに応じて最適な治療法をご提案します。
Q6. ルビーフラクショナルとピコレーザーの違いは何ですか。
A. ルビーフラクショナルはメラニン吸収率の高いルビーレーザーを使用し、シミ・くすみ・ADMといった色素性病変の全体的な改善を主な目的としています。一方、ピコフラクショナルはニキビ跡のクレーター、毛穴の開き、肌のハリなど、肌質改善やアンチエイジングを主な目的としています。お悩みに応じて最適な治療法をご提案します。